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【第14回】安全で快適な入浴を行うために
福祉用具専門相談員 見目真一
今回は、入浴動作や入浴補助用具について考えて行きたいと思います。
今年も、春から秋にかけて、多くの方が『入浴補助用具』を購入されました。
例年に比べ、『シャワーキャリー』(入浴用車いす)のご相談が多かったのが、今年の特徴になります。
ご購入された方々は、『介護保険制度』における『福祉用具購入費の支給』により補助を受けた方、『障害者自立支援法』における『日常生活用具の支給』により補助を受けた方など、公的な補助を受けた方がほとんどでした。
公的な補助を利用しますと、入浴補助用具を購入する際の費用負担が少なくなります。
手続きが良く分からない…という場合、介護保険をご利用されている方はケアマネージャーへ、身体障害者手帳をお持ちの方はお住まいの役所へご相談下さい。

それでは、早速、ご自分に合った入浴補助用具を見つけて行きましょう。
入浴を行う場合、下記のような7つの作業が必要になってきます。
  1. 浴室までの移動…浴室に移動します。
  2. 更衣…入浴前、入浴後に着替えや拭き取りを行います。
  3. 浴室の出入り…入浴前、入浴後に行います。
  4. 浴室内の移動…浴室の中を移動します。
  5. 洗身…浴室内で身体を洗い、清潔を保ちます。
  6. 浴槽の出入り…浴槽をまたいで入浴を行います。
  7. 浴槽内での姿勢保持…湯船につかります。

これらの作業を行う際には、一つの方法では無く、様々な姿勢で様々な動作を行う事ができます。特に、身体の変化を感じ、今まで行ってきた動作に不安を感じる場合は、新たな方法を検討して行く必要があります。無理をせず、新たな方法を見つけて行きましょう。ご自分で上手く整理できない場合は、作業療法士などの専門職に相談すると良いでしょう。
次に、この7つの動作においてポイントとなることをお伝えしたいと思います。

  1. 浴室までの移動について
    ご自分が安全で楽に行える移動方法を確認し、必要な支持具等を使用して、移動しましょう。特に、入浴後は軽い疲労を感じる方もおられます。入浴前後で移動手段を変えて行くことも良いかもしれません。
    また、廊下と脱衣室で大きな温度差が生じないよう、室温も一定に管理できると良いでしょう。
  2. 更衣について
    ご自分が安全で楽に行える更衣の方法や手順を確認しましょう。立って行うばかりでなく、座って行ったり、寝て行う方法もとても有効な場合があります。今までの方法を継続することよりも、今、できる動作を見つけて行くようにしましょう。
  3. 浴室の出入りについて
    浴室に入るためには、『扉の開け閉め』『段差の昇り降り』等の作業が必要になります。
    特に、段差昇降に関しては、無理をすると大きな事故につながることも考えられます。
  4. 浴室内の移動について
    浴室の床面が『タイル』の場合、冷たい、硬い、滑る等の心配があります。『樹脂』の場合、温度の変化は少ないのですが、浴室である以上、滑る可能性は拭えません。慌てずに動作を確実に行いましょう。
  5. 洗身について
    ご自分が安全で楽に行える洗身の方法を確認しましょう。一般的には、座って行う方法が安全と考えられます。陰部の洗浄をどのように行うかを検討し、様々な方法を検討しましょう。
  6. 浴槽の出入りについて
    入浴の際、最も負担が大きくリスクの高い動作になります。浴槽の縁の高さは、ご自分の膝ぐらいの高さか、もしくは、それより高い場合もあるかもしれません。1日の生活の中で、ここまで足を高く上げる動作はそうそう行われるものではありません。決してバランスを崩さないように行っていただけたらと思います。
    また、立ってまたぐ方法が最も容易と考えられますが、身体の変化を感じる場合には、安全な支持具を用いたり、座ってまたぐ動作も検討すると良いと思います。
  7. 浴槽内での姿勢保持について
    洋式の浴槽が安全な訳ではありません。容易にまたぐことはできたとしても、いざ、浴槽に入ってからは、姿勢を保つのが大変…と言うお話は少なくありません。
    浴槽の形状により、安全で快適な姿勢は様々です。
    ご自分のお宅の浴槽の特徴を知り、安定した姿勢で入浴を楽しんでいただけたらと思います。

以上、入浴における7つの作業と注意すべきポイントについてお話させて頂きました。
このセミナーの中では幾度となくお伝えしていますが、まずは、ご自身ができる動作を確認し、継続して行くことが最も重要です。安全で快適な動作がわからない、見つからないと言う場合には、作業療法士や私どもにご相談ください。
そして、動作を整理しても安全で快適な入浴は難しそう…と言う場合には、『入浴補助用具』を検討して行きましょう。
次回は、それぞれの作業、動作を補助する道具をご紹介致します。
今回もWEBセミナーを受講頂き、ありがとうございました。

このセミナーに関するご意見・ご感想等はこちらより。お待ちしております。

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