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【第13回】床ずれを防ぐ道具たち 〜エアマットレスを中心に〜
福祉用具専門相談員 富田智子、見目真一、細井淳
前回のセミナーで、大まかな床ずれ発症のメカニズムをご理解いただけたのではないかと思います。
今回は、この床ずれを防ぐための道具をご紹介させて頂きたいと思います。
床ずれを防止、予防していくための道具に対して、最も重要となる機能は、身体に加わる圧力をできる限り取り除くことができる機能になります。この機能は、床ずれを防ぐ上で道具に課せられた最も重要な使命となります。
例えば、床ずれのリスクを検討して行く場合、国内の医療・福祉施設で使用されているリスクアセスメントツールに『ブレーデンスケール』と言うものがあります。
この中で評価すべき項目は、
  1. 知覚の認知
  2. 湿潤
  3. 活動性
  4. 可動性
  5. 栄養状態
  6. 摩擦とズレ
以上の6項目とされています。
このうち、床ずれ防止用具に関係する項目は、主に 2. 3. 4. 6. となり、中でも、3. におけるリスクは、床ずれが発生する場合の最大要因とも考えられています。
活動性が低下している場合、ベッド上で寝返りを行い、身体の特定の場所に圧力が加わり続けることを防ぐと言う動作が困難になります。圧力が加わり続けた場所の皮膚組織は、損傷し、床ずれに繋がります。この状態を回避するため、皮膚組織を壊さない柔らかいマットレスが必要になる訳です。
柔らかいマットレスには、次のような種類があります。
特殊ウレタンフォームマットレス、ゲルマットレス、ウォーターマットレス、エアマットレス、これらの素材を2種類以上組み合わせたマットレスなどになり、通常のマットレスに敷く物や、マットレスごと交換し使用する物があります。
他にも、座っている時に床ずれを防止する物や、目的に応じて使い分けられる物、体位を変換する場合に使用する物もあり、活動性ばかりでなく、可動性に関しても対処できる物もあります。
それぞれの道具に特徴がありますので、使用前にご利用者に合った物を十分に検討しなければなりません。導入時期やご利用者の動作評価を誤ると、床ずれを作る原因となり、運動機能の低下を招くことも考えられます。

例えば、このような検証結果があります。
この検証は、エアマットレスが皮膚に及ぼす圧力を画像と数値で確認したものです。
システムに手を当てると、形、色、圧力(単位:mmhg)、重心の位置、重心の軌道などが、パソコン上に現れます。

3種類のエアマットレス上にこのシステムを設置し、20代 女性 身長150cm 体重40kg の女性が、仰臥位(仰向け)、左側臥位(左横)、30度背上げの姿勢を取り、仙骨部や腸骨部の画像と数値を計測しました。

一般的なマットレス A社 エアマットレス
16cm厚
B社 エアマットレス
13cm厚
B社 エアマットレス
15〜18cm厚
仰臥位 検証結果 検証結果 検証結果 検証結果
左側臥位 検証結果 検証結果 検証結果 検証結果
30度
背上げ
検証結果 検証結果 検証結果 検証結果
単位:mmhg

この検証結果で確認できる通り、3種類のエアマットレスがすべて同じ数値を示し、同じ効果が得られる訳ではありません。安易に、エアマットレスならどのような製品を選んでも同じ...とは、考えず、医師や看護師、床ずれ防止用具を十分に理解している専門職に相談し、選んでいくことをお勧め致します。
今回も、『WEBセミナー』を受講頂きありがとうございました。

このセミナーに関するご意見・ご感想等はこちらより。お待ちしております。

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