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【第10回】高齢者の食事づくりのポイント
株式会社日本栄養給食協会
管理栄養士 入江成子
2011/04/15
今回は、高齢者の食事づくりのポイントについて解説します。

  1. 食べやすく飲み込みやすい調理法にする
    高齢になると、噛む力が低下してきます。歯が悪くなると噛めないだけでなく、唾液の分泌も少なくなるので、消化がよく、やわらかく、食べやすく切った料理がよいでしょう。
    唾液の分泌が減ると反射機能も鈍くなりむせやすくなります。
    食事形態は、刻み食、ミキサー食、ゼリー食など、個人にあった形態レベルでの対応が必要です。
    湯茶などの水分をとる時にも、むせやすいために細心の注意が必要です。
    簡便なとろみ調整商品も市販されてます。
    誤嚥(ごえん)をさせないような工夫で、安全な食事提供を心がけましょう。
  2. 嗜好を大事にし、心づかいが大切
    高齢者には、栄養の知識が先行するのではなく、長い間の食習慣を尊重しながら、食生活に関心を持ってもらえるようにしましょう。
    幼児期の食事、食べ慣れた料理を中心とし、、時には目新しい料理を。
    食べる楽しみを感じていただけるように、色どり、器との調和を工夫しましょう。
    年齢を重ね、たとえ行動範囲が狭くなっても、生活に変化や潤いをもたせましょう。
  3. 食欲をそそる盛り付けや味付けを工夫する
    日本料理には、「5味・5感・5色・5法」という演出方法があります。
    5味・・・・甘い、塩辛い、すっぱい、苦い、辛い
    5感・・・・色あい、音、香り、温度、味
    5色・・・・白、黒、黄、赤、緑
    5法・・・・焼く、煮る、揚げる、蒸す、生
    色合い、匂い、味わい、歯ごたえなど、素材としての持ち味や味付けの工夫などで、食欲を増進させましょう。
    「わぁおいしそう。食べてみたい」などの視覚的インパクトは、脳に刺激を与え、唾液の分泌を促します。
    食卓を色とりどりにすることで、栄養のバランスもよくなります。
    メモ) 生温かい温度域では、嚥下反射がかなり抑制されてしまいます。
    ある程度メリハリのある温度(60度以上、30度以下)の刺激により嚥下反射が誘発されやすくなります。
    また、高齢者の多くは義歯を使用しているため、口腔内の温度感覚が鈍感になっています。 適温も、おいしい食事のための大切な要素なのです。
  4. 食事にリズムを整える
    食事を朝昼夕の毎日3回、規則正しい時間に食べることによって、生活全体のリズムを整えましょう。
    食事と食事の時間を空けて、おなかがすくリズムをつけましょう。
    おやつも生活の潤いひとつですが、食事に影響がでない程度の適量にしましょう。
    カルシムやビタミン補給からの面からも、乳製品や果物などが良いでしょう。
  5. 低栄養に気をつける
    高齢になると、太りすぎよりも、低栄養状態に注意しなければなりません。
    特に、男性は70歳以上ので約1割、80歳以上で約2割の方が、”やせ”状態にあります。
    体をつくる働きの”たんぱく質”を、食事ごとに”おかず”として、食べましょう。
    また、3割近くの高齢者が貧血でもあります。貧血を予防するには、肉・魚・卵・大豆製品・緑黄色野菜・海藻など、鉄分の多い食品を積極的に食べるようにしましょう。

【高齢者施設の現場の生の声コーナー】 今日では、
様々なサービスが、
行われています。

★一日の献立例を紹介します!!
お食事を楽しんでいただけますように、工夫しています。
少しずつ、いろいろな素材を使用しています。


焼魚・野菜煮物


そば・鶏から揚・白和え


竹の子ご飯・豚焼肉
おやつ
★季節の和菓子も、手作りしています!!
刻み食の方でも召し上がれる、のどごしのよいソフト食の例です。
お粥をとろみ材で固め、あんこを包みます。
四季折々の和菓子は、元気と癒しを与えてくれます。

さくらもち

柏餅

おはぎ

ゆず大福
★カレーライスは、高齢者にも人気!!
ごはんと肉・野菜・いも類などがとれるカレーは、栄養バランスも、良いメニューです。
とろみもあり、食べやすく、香辛料が食欲をそそります。いろいろな具材で、バリエーション広がります。
その他ハンバーグ・煮魚・野菜の煮物などが、定番の人気メニューです。
高齢者に対し尊敬の気持ちを持って、楽しい気持ちでお食事をつくりましょう。
温かい気持ちは、お料理を通じて、人の心に響くものです。

このセミナーに関するご意見・ご感想等はこちらより。お待ちしております。

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