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【第28回】障がい者や高齢者におけるコミュニケーションの手法やツールについて(前編)
福祉用具専門相談員 見目真一

今回もWEBセミナーを受講頂きありがとうございます。
早速ですが、前回に引き続き、コミュニケーションツールについてお話させていただきたいと思います。
今回は、コミュニケーションツールを取得される際に受けられる制度と、実際にコミュニケーションツールを使用した様子についてお伝えいたします。

コミュニケーションを取得される際に受けられる制度
このような機器を必要とされる方の多くが、身体障害者手帳を取得されておられるかと思います。
この身体障害者手帳を取得されている方は、『日常生活用具』と『補装具』の給付が受けられる訳ですが、コミュニケーションツールは、このどちらにも該当します。
『日常生活用具』の中で、コミュニケーションツールに関する種目は、『携帯用会話補助装置』というものになります。
対象者は、”発声・発語に著しい障害を有するもの”となりますが、この対象の可否につきましては、お住まいの役所へお問い合わせいただけたらと思います。
性能としては、”携帯式で…”というものになりますので、前回ご紹介さしあげました”ペチャラ”のような製品が対象になります。
よって、『携帯用会話補助装置』を必要とされる方は、お住まいの役所へ、『日常生活用具』給付の申請を行えば、これらの機器を取得される際に、補助を受けられることになります。
また、『補装具』の中にも、『重度障害者用意思伝達装置』という、コミュニケーションツールに関する種目があります。
『重度障害者用意思伝達装置』は、基本構造により4種に分けられ、それぞれに基準額が設けられています。
必要としている機器がどれに該当するのか、確認し申請することになりますが、『重度障害者用意思伝達装置』は、他の『補装具』と同様に、実機を用いた動作評価を行い、この評価内容に基づき、医師が意見書を作成し、これらの内容を更生相談所が総合的に判定していくことになりますので、各専門職の支援を受けながら申請されることをお勧め致します。
これらの他に、都道府県で行っております『難病患者等居宅生活支援事業』の中にも『日常生活用具』として『携帯用会話補助装置』の支給が位置づけられておりますので、こちらにつきましても、各専門職にご相談されると良いと思います。
コミュニケーションツールを必要とされる方は、以上のいずれかの制度を利用できることになるかと思いますので、購入を検討される際には、まずは、ご自身が利用できる制度について確認しましょう。

コミュニケーションツールの取得を検討される場合は・・・
先ほども申し上げましたが、コミュニケーションツールを選ぶ場合は、必ず実機による試用評価を行うことをお勧め致します。
なぜなら、コミュニケーションツールを、速やかに、適切に使用し続けることは、意外に難しいことなのです。
難しい製品であるため、コミュニケーションツールに関しては、専門的な職種も限られているのが実情です。
ご自身のお病気に詳しい専門職と、機器に詳しい専門職などの指導を受けながら、実機を用いて、様々な確認作業を行えば、よりよく、長く使用して行くことができると思います。
少し面倒と感じるかもしれませんが、取得後、失敗したと後悔されないよう、ご注意頂けますと幸いです。

コミュニケーションツールの使用例
最後に、伝の心(日立ケーイーシステムズ社製)、PPSスイッチ、ピンタッチスイッチ(共にパシフィックサプライ社製)の、実際の使用例をお伝えいたします。
なお、今回使用している伝の心は、旧タイプのデモ機であり、通信機能は付加されていないタイプとなりますので、現行の製品とは異なります。
また、入力装置に関しましても同様であり、設置方法につきましても健常者を対象とし、簡易的な方法で行っております。
各製品類が、現行のモデルとは大きく異なること、入力装置の設置方法が実際に使用される場合とは大きく異なることをご理解の上でご覧ください。
実際に必要とされている方に、今回のような方法で入力装置を設置されますととても危険ですので、十分にご理解下さい。

伝の心をPPSスイッチ(ディップスポンジセンサ)で操作した例

伝の心をピンタッチスイッチで操作した例

皆さん、いかがでしたでしょうか。
このような機器を用いれば、どのような状況にある方でも、ご自分の意志を、微少な身体の動きで表現することができます。
私が関わっている方の中には、伝の心1台で、会話、文章作成、照明機器の操作、各種AV機器の操作、インターネットやEメールの操作、呼び鈴の操作等を軽快に行っている方がいます。
今回の動画では、入力時間もゆっくりで、使用者が女性でありながら読み上げる音声は男性でしたが、慣れている方は、入力時間はとても速くなりますし、読み上げの音声は、使用者の性別に合わせた方がより使いやすくなります。
伝の心本体がパソコンに組み込まれている以上、その可能性は無限大にあると考えても過言ではないと思います。

以上、2回に分けてコミュニケーションツールについてお話させていただきましたが、いかがでしたか?
この分野のお話は、とても奥が深く重要な問題です。
冒頭にもお伝えしましたが、コミュニケーションの重要性を決して忘れずに、これからも生き生きと生活して行きましょう。

今回も、最後まで受講頂きありがとうございました。
次回のWEBセミナーをお楽しみに!!

このセミナーに関するご意見・ご感想等はこちらより。お待ちしております。

リンク栃木ブレックス 匠